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知っているとチョッと得する計算方法

知っているとチョッと得する計算方法

一和十等

特定の条件を満たした2桁の計算方法です
その条件とは、10の位が同じ数で一の位の和が10になる組み合わせの数字同士の掛け算です

具体的な数字を用いて説明してみましょう

例えば

54×56

十の位は5と同じ数で一の位の4と6の和は10です
この場合使える計算方法が、一和十等です
まず
10の位の5に対して
5と5に1加えた数の掛け算を行い、その答えに100を掛けます

5×(5+1)×100=3000……①
そして一の位の4と6を掛け合わせます
4×6=24……②
そして①と②の答えを足します
3000+24=3024
この3024が54×56の答えとなります

では、この計算方法を証明してみましょう

上の条件を満たす二つの数字を

10a+b  10a+cとします(a,b,cは整数 b+c=10)
(10a+b)×(10a+c)=100a²+10a(b+c)+bc
=10a(10a+b+c)+bc
=10a(10a+10)+bc
=10a×{10{a+1}}+bc
=100a(a+1)+bc
Q.E.D.

理解できたら、自分で上の条件を満たす数字同士の掛け算をやってみてください

十和一等

今度は十の位の数の和が10、一の位の数が同じ場合です
例えば
36×76です
十の位の数3と7の和が10で一の位が同じ数6です
この場合使える計算方法が十和一等です
まず
十の位の3と7を掛け合わせます
そしてその答えに一の位の6を足します
そして更にその答えに100を掛けます

3×7=21
21+6=27
27×100=2700……①

今度は一の位の数を掛け合わせます
6×6=36……②
①と②を足します
2700+36=2736
この2736が36×76の答えとなります

では、証明してみましょう

上の条件を満たす二つの数字を

10a+c 10b+cとします  (a,b,cは整数 a+b=10)
(10a+c)×(10b+c)
=100ab+(10ac+10bc)+(c×c)
=100ab+10c(a+b)+(c×c)
=100ab+100c+(c×c)
=100(ab+c)+(c×c)
Q.E.D.

 
これも理解できたら、自分で上の条件を満たす数字同士の掛け算をやってみてください
 
なかなかこんな条件を満たす数字同士の掛け算なんて出てこないなどと考える生徒もいることでしょう
S-projectでは以前のブログでも書きましたが、答えに辿り着くまで色々なアプローチを試みてくださいと言ってきました
そうする事で君達の数学の世界が広がってくるのです
 
最後に覚えていて損のない二乗数を書いておきます
11×11=121
12×12=144
13×13=169
14×14=196
15×15=225

 
もっと覚えられる人はこの次も覚えて行って下さい
高校数学でかなり役に立つことでしょう

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坂本 享一

某証券会社に入社した後、フリーランスを経て家庭教師・塾講師を長年行っています。この度、『勉強が解かる喜び』をモットーにした家庭教師S-PROJECTをスタートさせました。
ビリヤードが好きな陽気なおっちゃんです。

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