歌から学ぶ本当の勉強法…(オタク的勉強法)   その1 忌野清志郎『デイドリームビリーバー.』


2020.02.28

家庭教師

皆さんはモンキーズと言うグループは当然知らないでしょう?!
 
自分が小学生の時『ザ・モンキーズショウ』と言う番組で(アメリカからの輸入番組)があったのですが…
その番組のテーマ曲…『モンキーズのテーマ』が大好きでしたが…
 
今回はそのモンキーズが歌った『デイドリーム』をリバイバルで日本語の歌詞を付けて歌った『デイドリームビリーバー』について書いてみたいと思います
 

君達も『デイドリームビリーバー』を一度は耳にしたことがあるだろう
 

1989年にエースコックのスーパーカップのCM
2006年にサントリーのモルツのCM
そして2011年にはセブンイレブンのCMに採用されている
「ずっと夢を見て〜♪」というフレーズとともにCMソングとして認識している人もいるはずだ
 
何とも明るい清々しいイメージがある曲ですよね
 

 
そんな『デイドリームビリーバー』は、ZERRYこと忌野清志郎が亡き母へ捧げた歌だとご存知だっただろうか…?
 
実の母親は彼が3歳の時に亡くなっている
その後、継母がずっと面倒を見てくれたのだ
 
育ててくれた継母も1986年に他界した
 
忌野清志郎はそこで初めて、両親が生みの親ではないと知らされる
 
デイドリームビリーバーの歌詞を紐解いていけば、彼が亡き母へ送った歌だと理解できる
 
 

デイドリームビリーバー
もう今は彼女は どこにもいない
朝早く 目覚ましがなっても
そういつも彼女とくらしてきたよ
ケンカしたり 仲直りしたり

 
 
ここでいう彼女とは亡き母親を指している
「もう今は彼女(母親)はどこにもいない」のだ
また、「目覚まし」というのは夢からの目醒めを象徴している
 
目覚ましが鳴ろうと、母親が見つからない理由はすでに彼の目が覚めている(=現実を知りえた)からである
 
いつも彼女とくらしてきた時間は全て空想だった
ずっと夢を見て安心してた 僕はデイドリームビリーバー そんで彼女はクイーン
 
僕はデイドリームビリーバー、そう忌野清志郎は白昼夢をずっと見てきたのだ
前出の「彼女とくらしてきたよ」という詞は彼の白昼夢、つまり非現実的な空想なのである
 
ここでは“それで彼女はクイーン”とせずに、“そんで彼女はクイーン”としている
原曲のこの部分が「and a』であり、音を似せるために「そんで」という言葉を持ってきたと考えられる
 
忌野清志郎、亡き母への想いを込めたデイドリームビリーバー
でもそれは 遠い遠い思い出
日がくれて テーブルにすわっても
ah 今は彼女 写真の中で
やさしい目で僕に微笑む
 
「遠い遠い思い出」3歳の時に母親が亡くなったのだから忌野清志郎にとっては何十年前の過去となる
ケンカしたり仲直りしたりして暮らしてきたはずの母親が、「写真の中でやさしい目で微笑んでいる」のだ
 
つまり、ここで彼が白昼夢からすでに醒めている(=母が亡くなった事実を知っている)ことを表現している
 
決して時が進まない写真の中で「僕に微笑む」というのは、亡き母が時間の概念がない天国から彼を見守っくれていると解釈できる
デイドリームビリーバーは一聴するととても長閑な曲調である
 
忌野清志郎は、亡き母を明るい気持ちで送るために広がりのある放牧的な楽曲を選んだのかもしれない
 
しかし、歌詞に込められた意味を知ってしまうと、その突き抜けて明るい調子が逆に哀愁をもたらしていると気づく…
 
そんなデイドリームビリーバーは、実母の死を乗り越えるための忌野清志郎の決意の一曲だったはずだ。

 
 
さぁどうでしょう?
 
そのバックグランドを知る事によって…
単なる恋愛ソングに聞こえていた曲が何か奥深く切ない曲に聞こえてきませんか?
 
 

突き詰めてその本質を知る
これがs-projectが目指す勉強なのです

 
本質を知ればそのまわりが見えてくるんです
そうすれば単なる覚えるだけの勉強から本質を知る勉強に移行し
更にはそれを基にした発展していく勉強に変わっていくのです
 
そこには点数を超越した本当の『知る』楽しみがあるんです
その楽しみを教える生徒に教える事ができれば君達のやる気スイッチ(どこかで聞いたことが…)は間違いなく押されるのです

 
 

坂本 享一

某証券会社に入社した後、フリーランスを経て家庭教師・塾講師を長年行っています。この度、『勉強が解かる喜び』をモットーにした家庭教師S-PROJECTをスタートさせました。
ビリヤードが好きな陽気なおっちゃんです。