衆議院と参議院の違い、知っていますか?
まず、衆議院と参議院の違いの前に、国会の仕組みをみてみましょう
日本のいろいろな法律は、国会で作られています
でも、法律が勝手にばんばん、成立してしまったら、危ないですよね
誰かの利益の為だったり、国民の生活が不便になったり、偏った内容の法律ができてしまうかもしれません
なので、日本では、法律が完成する手順として、内容がOKかどうかを、ダブルチェックしてます
そこで、出てくるのが、衆議院と参議院の二つの議院の仕組みです
これを、二院制と言って憲法で決まっています
衆議院が考えて、議決されて
↓
参議院で吟味し、議決されて
↓
成立法案になる。
という、2回の可決が必要になっています
衆議院とは、国会で法律を作る議院の内の1つ
議席数は465席で、任期は4年間です
衆議院の大きな特徴は、内閣信任案・不信任案の決議があります
内閣とは、総理大臣を含む、各分野の大臣たちの総称
信任は「このままの内閣でオッケー!」
不信任は「今の内閣、うまくやれてないので辞めて!」
ということ
「内閣信任案・不信任案の決議」について、もう少し詳しくみてみましょう
もし、内閣を信任しない、「不信任」決議案が可決した時には、衆議院は解散することがあります
内閣に対して、信任案が否決、もしくは不信任案が可決した場合
内閣総理大臣がとる道は2つ。
10日以内に「衆院を解散 → 総選挙」
10日以内に「内閣総辞職 → 新たな内閣府を選出」
別に、総理大臣が、参議院から選ばれても、良いものですが、慣例で衆議院から選ばれます
なので、総理大臣が「もうだめっ!衆議院全員クビッ!」っていうと、総理大臣が衆議院から選ばれている為、総理大臣も含めて解散総選挙という事になります
衆議院議員の再選挙と、内閣総理大臣(及び大臣)の選出をすることになります
不信任案の可決や、信任案の否決の場合、どちらにせよ、総理大臣は変わることになります
この解散があるのが、衆議院と参議院との大きく違う点となります
よって予算案や法案は衆議院の方が権限が強い
また、予算案の議決や、条約の承認は、
衆議院の方が大きな権限があります。
憲法改正以外は、参議院の反対があっても
衆議院による多数決で法案が成立します。
衆議院で作った法案を参議院で吟味するという話
ところが、参議院でNGが出ても、法案は通ってしまうことがあります
具体的には、とある法案が、衆議院で可決、参議院で否決されたとします
すると、衆議院では「再議決」により、再度、三分のニの人がOKを出せばその法案は可決されます。
以上が、衆議院の大きな特徴です。
余談ですが何で衆議院議員の選挙は総選挙って言うのか?
それは次に述べる参議院の選挙と比べての総称なんです
参議院は、国会で法律を作る議院の内の1つ。
議席数は242席で、任期は6年。
衆議院にくらべて、だいぶ任期が長いですが、議席数も衆議院より少ないです
衆議院のように、解散はありませんが、3年ごとに半数を改選しています
これが衆議院議員の選挙が総選挙と言われる所以です
参議院議員は、衆議院で作った法律を吟味する為に専門家や、学者、弁護士など、専門性の強い人が議員になる傾向があります
最近では、タレントや芸能人も、衆議院議員になったりしていますね
自分の得た知見や、経験を活かして、法案を吟味できる人が、国民の選挙で選ばれて参議院議員になります
衆議院のように解散もなく、任期も長いので時間をかけて長期的な視野を持って、じっくり法案を吟味して行こう…というのが、参議院がある目的と理由です
なので、参議院は良識の府と呼ばれているのです
衆議院は「数の府」と呼ばれ、
多数決でいろいろな物事がきまります。
なので、議席を多く持っている党はそれだけ、自分たちの意見を通しやすくなります。
参議院は「良識の府」と言われ、衆議院で、出来た法案を吟味する役目があります
参議院には、解散が無いので、衆議院が解散した時などは、代わりに法案を決議することができます