東京大学の入学式が4月12日に行われました
そこで来賓の東京大学名誉教授の上野千鶴子氏の東大入学式祝辞が話題になっているみたいですね
それではどのような祝辞が披露されたか掻い摘んでご紹介いたします
……私が学生だったころ、女性学という学問はこの世にありませんでした。
なかったから、作りました。女性学は大学の外で生まれて、大学の中に参入しました。
4半世紀前、私が東京大学に赴任したとき、私は文学部で3人目の女性教員でした。……今日東京大学では、主婦の研究でも、少女マンガの研究でもセクシュアリティの研究でも学位がとれますが、それは私たちが新しい分野に取り組んで、闘ってきたからです。
そして私を突き動かしてきたのは、あくことなき好奇心と、社会の不公正に対する怒りでした。
学問にもベンチャーがあります。
衰退していく学問に対して、あたらしく勃興していく学問があります。女性学はベンチャーでした。
女性学にかぎらず、環境学、情報学、障害学などさまざまな新しい分野が生まれました。時代の変化がそれを求めたからです。
(中略)
あなたたちはがんばれば報われる、と思ってここまで来たはずです。
ですが、冒頭で不正入試に触れたとおり、がんばってもそれが公正に報われない社会があなたたちを待っています。
そしてがんばったら報われるとあなたがたが思えることそのものが、あなたがたの努力の成果ではなく、環境のおかげだったこと忘れないようにしてください。……
あなたたちのがんばりを、どうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わないでください。
恵まれた環境と恵まれた能力とを、恵まれないひとびとを貶めるためにではなく、そういうひとびとを助けるために使ってください。
そして強がらず、自分の弱さを認め、支え合って生きてください。
女性学を生んだのはフェミニズムという女性運動ですが、フェミニズムはけっして女も男のようにふるまいたいとか、弱者が強者になりたいという思想ではありません。
フェミニズムは弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想です。
(中略)
……大学で学ぶ価値とは、すでにある知を身につけることではなく、これまで誰も見たことのない知を生み出すための知を身に付けることだと、わたしは確信しています。知を生み出す知を、メタ知識といいます。
そのメタ知識を学生に身につけてもらうことこそが、大学の使命です。ようこそ、東京大学へ。
みなさんどう思いましたか?
この祝辞に対して賛否両論あるみたいですが…
自分は敢えて賛否を論じる事はしませんが…
ただ依然にも自分のブログでご紹介させてもらった松下幸之助のエピソードを思い出しました
君達は今どうして勉強する必要があるのか…
君達は何のために勉強をするのか…
君達はどういった職業につきたいのか…
君達は将来どういう人間になりたいのか…
考えたり感じるのに良いきっかけを与えてくれた祝辞ではないでしょうか?
坂本 享一
某証券会社に入社した後、フリーランスを経て家庭教師・塾講師を長年行っています。この度、『勉強が解かる喜び』をモットーにした家庭教師S-PROJECTをスタートさせました。
ビリヤードが好きな陽気なおっちゃんです。