リスニングは当然のことながら一朝一夕に身に付くものではありません
日頃から英語を聞き英語に慣れていく事が最も大事なことなのは、誰もが疑うことはないと思います
チョッと余談ではありますが、自分の兄はアメリカに6年間留学していました
その兄がチョッと興味深い事を言っていたことがあります
アメリカで生活し始めて3か月位したら夢を英語で見るようになったそうです
そこでリスニングの上級者は、どのように英語を聞いて、理解しているのか…興味がでてきました
逆にそれを知ることがリスニングのコツを理解するための大きなヒントになりそうな気がしました
初心者は、単語レベルで英語を聞き取ろうとしますが、上級者は、英語を1単語単位で聞いているのではありません英語のリズムを聞き、ひとまとまりのフレーずの積み重ねとして英語を聞いているので、理解がスムーズなのです
上級者は、英語のリズムに耳を傾けて英語を聞き、音読する練習をしていきます
リズムで英語をとらえられるようになると、1単語1単語のレベルで英語を理解するということがなくなります
そうすると、フレーズ単位で英語を覚えられるようになるんです
これができるようになってくると、結果として英語の理解もスムーズになります
その際に、文法の知識を身に付けておけば、リスニングに更に強くなることができます
リズムやフレーズ、文法を意識していない初心者は、聞き取れたわずかな単語から、何を言っているのかを推測しようとします
更に、日本語の感覚で英語を聞いていることがよくあるので、聞き間違えが多くなります
要するに、初心者は単語レベルで英文を適当に理解しようとしているのに対し、上級者は文法に従い、かたまり、フレーズ、文レベルで英語を理解しているということもできます
では、かたまり、フレーズ、文レベルで英語を理解するためにはどうすればいいのでしょうか
文法を身に付け、英語の語順を体得するためのトレーニングがあります
それが、スラッシュ・リーディングによる音読です
英語と日本語では語順がまったく違うため、日ごろから英語の語順に慣れておく必要があります
「スラッシュリーディング(区切り読み)」とは、英文を頭から理解できるよう、意味のカタマリごとにスラッシュ( / )で区切って読んでいく方法です
「誰が」「何をした」→「どこで?」「いつ?」「何 のために?」というように、後に続く内容をカタマリごとに予想しながら読むクセをつけましょう
英文を頭から理解できるようになると、リスニング力も同時にアップします
初心者の人は英語を日本語に訳して理解しようとしますが、上級者の人は、英語を英語のままで理解しています
英語を英語のままで理解するということが、リスニングでは特に重要だと思います
日本語に訳して理解しようとすることがなぜいけないのか?
例えば、中学卒業レベルと言われている英検3級のリスニングテストでは、音声が2回繰り返し読まれます
更に、解答するまでに10秒ほどの時間があります
このようなテストの場合、日本語に訳してから回答するということが十分に可能です
しかし、実際の会話では、同じ英文を2回繰り返すということはありませんし、10秒も待ってはくれません
英語でスムーズにコミュニケーションを行うためには、日本語に訳す時間はないのです
また、日本語に訳すことの弊害もあります
「母語の干渉」と言って、日本語と英語で混同してしまう結果、文法や解釈などのミスが多くなるからです
日本語を頭の中で思い浮かべないようにするということです
英語を英語のまま理解するとはどういうことなのでしょうか?
それは、英語をイメージで直接理解するということです
直接理解というのは、英単語もしくは英文を聞いたり見たりしたときに、頭の中で直接イメージを思い浮かべることができている状態です
最後にまとめてみると…
リスニング力を上げる為には日々の努力は不可欠です
英語の上級者も初めから上級者であった訳ではありません
試行錯誤しながら、自分の英語のリスニング力を磨いていって上級者になったのです
自分たちは、その上級者がい行きついた景色を意識しながらそこに向かい同じ景色を見られるように努力していく事が重要なのです